見えない奥に暮らす
伝統的建築物群保存地区増田における内蔵の保存手法
敷地は秋田県横手市。商家の連なる在郷町として繁栄したこのまちには、「内蔵」と呼ばれる見えない歴史的空間が存在します。
内蔵は短冊状の主屋の奥に配置され、降雪から守るために「鞘」と呼ばれる壁に覆われています。そのため外部からその存在を確認することはできません。
また、このまちでは少子高齢化が進み、内蔵の存続が危ぶまれています。そのため管理も行き届いておらず、奥行きのある街並みは失われつつあります。
そこで個人の生活の場として使われてきた内蔵の所有体制に行政や企業が介入する余地を与え、まちの生活の場として開くことで存続を可能にしようと考えました。
敷地の建築物は歴史的価値が高く、伝統的建築物群保存地区に指定されていることから、必要最低限の手数での再編を心がけました。
研究室グループ設計
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